沿革

神商同窓会について

 

はじめに

一般財団財団法人神商同窓会の現在の会員(卒業生)は3万人を超え、産業界はもとより、 官界、政界などあらゆる分野で活躍しています。

 母校である現在の「県商」(兵庫県立神戸商業高等学校)の前身は、古く明治の「神戸商業講習所」にさかのぼり、わが国最古の歴史と伝統を有する商業高校です。

 神商同窓会のもうひとつの特徴は、わが国でも数少ない財団組織であることです。したがって同窓会の目的も、会員相互の親睦等のほか、講演会、研究会など、広く県民の商業教育の振興に寄与することなど社会的な貢献を目指して活動しています。

つぎにその輝かしい沿革と歴史をご紹介しましょう。

同窓会の歴史は母校の歴史です。(財)神商同窓会をよりご理解いただ くために、「県商」(兵庫県立神戸商業高等学校)の沿革と歴史をご案内しましょう。

 

わが国開港の時代背景

今から約150年前、日本の徳川幕府は永らく鎖国を続け、 外国との交流を絶ってきましたが、1849年にイギリス艦が下田に、また1853年にはアメリカのペリーが浦賀にきて、開港を求めました。

幕府は遂に鎖国をやめ、1859年には日米和親条約が結ばれ、 横浜が貿易港として開港されました。1857年には近代的な製鉄が始まり、1858年には福沢諭吉が有名な蘭学塾をひらしています。日本の近代化への 黎明といえましょう。

一方神戸は瀬戸内海に面し、古くから貿易港として中国の宋、 明はじめ諸外国との貿易拠点として榮え、鎖国時代は大阪や江戸を結ぶ国内交通の要衝として、また鎖国後は1868年(慶応3年)の兵庫開港で、 海外貿易の拠点として再び発展することになります。

また1868年明治元年兵庫県が設置され、初代知事に伊藤博文が 任命されています。

なお神戸は明治22年に市制を施行しています。

身近な神戸の発展を年表で見てみると

   1868年 慶応 3年 兵庫港開港 (1892年・明治25年神戸港となる)

   1871   明治 4年 廃藩置県

   1889    〃 22 神戸市誕生(神戸区、葺合村、荒田村の合併)

           初代市長は鳴滝幸恭

   1931   昭和 6年 区制施行(灘、葺合、神戸、湊東、湊、湊西、林田、須磨の8区)

   1946    〃 21 垂水区誕生(須磨区垂水町より独立)

   1950    〃 25 東灘区誕生(御影町、住吉村、魚崎町、本庄村、本山村編入)

   1973    〃 48 北区誕生(兵庫区より独立)

   1980   〃 55 中央区誕生(生田区、葺合区合併)

   1982   〃 57 西区誕生(垂水区より独立)

明治22年神戸市発足時の人口は約135千人、面積21平方キロでした。現在は人口151万人、面積は約550平方キロです。

 

母校の歴史

Ⅰ「神戸商業講習所」 時代

縣商の始まりは明治11年1月、神戸の貿易の発展と人材の 育成のため、有名な福沢諭吉と兵庫県によって創設された「神戸商業講習所」が前身です。発祥の地は現在のJR元町駅北側に位置し、記念の碑が あります。明治16年9月には神戸下山手に移転。

ご参考まで、明治8年には「東京商法講習所」(旧東京商大・ 現一橋大)が、また明治13年には「大阪商業講習所」(旧大阪商科大・現大阪市立大)が設置されています。

Ⅱ「兵庫県立神戸商業学校」 時代

明治19年に「神戸商業講習所」から、「県立神戸商業学校」に 改称。

明治21年4月神戸橘通校舎へ、同33年には神戸楠町校舎へ、 さらに大正7年4月には

神戸原田町校舎(現海星女学院所在地)へと移転、設備の充実が 行なわれました。

Ⅲ「兵庫県立第一神戸商業学校」 時代

昭和3年兵庫県立第一神戸商業学校に改称。 昭和7年垂水校舎に移転。

昭和20年2月戦時中に海軍経理学校が校舎を接収。 白亜の校舎が黒塗りになる。長田区の国民学校等へ移転するが、相次いで空襲で校舎を焼失する。

昭和20年8月 終戦により海軍経理学校の接収が解除される。

Ⅳ「兵庫県立神戸商業高等学校」・ 「兵庫県立星陵高等学校商業科」 時代

戦後昭和23年4月校名を変更。同年9月垂水高等学校と統合し、 星陵高校と改称。

24年3月には縣商最後の69回生と星陵高校の1回生が卒業した。

Ⅴ「兵庫県立神戸商業高等学校」(現在) 時代

新たに昭和37年6月、独立の縣商が現在地に開校、今日にいたる。

昭和53年には創立100周年記念行事が盛大におこなわれた。

昭和63年には創立110周年記念行事が盛大におこなわれた。

平成10年には創立120周年記念行事が盛大におこなわれた。

平成19年には創立130周年記念行事が盛大におこなわれた。

平成24年には創立135周年(新県商50年)記念行事が盛大におこなわれた。

平成29年には創立140周年記念事業が盛大におこなわれる予定。

 

神商同窓会の沿革と歴史

本校の同窓会がわが国でも数少ない「財団法人」組織で運営されていることについては前述の通りですが、 その沿革等は次の通りです。

Ⅰ 本校同窓会の歴史は母校創立の明治11年にさかのぼりますが、明確な会則ができたのは明治38年です。

そして昭和19年4月に戦時下ながら、財産の確実な保全のため、先輩の英知により所有の土地、基金等を基本財産として、財団法人としての神商同窓会の設立許可申請がなされ、5月31日に文部省の許可がなされた。

ちなみに当時の同窓会の総資産は9万1251円2銭、会員数は5220名でした。

同窓会の当時の記録によれば「同窓会の基礎がますます強固となり、資産9万1千円余に達したので、これが保全を計り、会員が5200名を超えたので、これを一層統一ある団体とするため、財団法人を設立する」と明快に記載されています。その精神が今も引き継がれています。

Ⅱ 母校の創立は前述の通り明治11年1月の神戸商業講習所の創設で、日本の官公立商業学校として最古の歴史をもっています。戦時中、多くの学校が工業、農業学校への転換がなされたが、本校は唯一従来通り商業学校として存置されました。

Ⅲ 近年、政府の行政効率化の一環として、財団法人、公益法人の見直しがなされました。民間営利部門の活動の健全な発展を促進し、従前の公益法人制度に見られる様々な問題に対応するため、国は平成18年公益法人制度改革関連三法を公布しました。これに伴い、本会は平成20年、特例民法法人となり平成22年には1度目の定款を変更して評議員設置特例財団法人に移行し、更に平成25年、2度目の定款変更と移行申請を行い、兵庫県より認可書を受理、平成25年4月1日を以って一般財団法人に移行しました。

Ⅳ 主な活動について

垂水校舎へ移転の際、体育運動施設として「凌波館」を寄付

在校生への奨学金の支給

母校発祥地、神戸元町の土地買収

縣商生の戦争体験記の刊行

縣商復活の活動 星陵高校商業科後、公立の商業教育機関として最古の歴史をもつ本校を単独の商業高校として存続させるための活動を実施。(昭和36年11月、37年度開校を目指して、校舎建築開始。昭和37年4月兵庫県立神戸商業高等学校が現在地に誕生)

平成11年同窓会館 「神商イフレ館」が完成

おもな記念史の発刊

60年史 (わが国最古の商業学校)

百年史  母校百年の歩み

暦程 (110年)

航跡 (120年)

120年記念会員名簿
歴程(130年)
記念誌「オーラルヒストリー9」発行   (135年新県商50年)

今後もたゆまぬ発展をつづけてゆきます。

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